■ こんな技になったらいいな
今回は「連想のこと」。
このあいだ、帰宅後にランニングしていたときのこと。
よく走る川べりの道のそばにある公園に、母親と女の子らしき2組の親子がいました。一方の女の子の声だけよく聞こえて、こんなことを言ってました。
もう一方の子の返事は特に聞こえず。そうしたらまたさっきの女の子が言いました。
―― お城、つくろ!
いきなりの展開でした。なんでそこからお城が出てくる? 走りながら、細かい呼吸が一瞬乱れました。とはいえ、公園には砂場があるので不思議でもないか …… と思いつつ走り去った、10秒ほどのできごとでした。
それから、もうすこし走ったところで、ふと気づいたんですよ。
―― もしかして、「オシロ」イバナから「おしろ」を発想したとか?
砂場も連想のフックだったのかもしれません。公園から遠ざかりながら、なかなかいい読みかもしれないな、なんて考えながら夕暮れの川べりを走りました。
これがスーパーの青果コーナーだったら、オシロイ「バナ」の響きから、バナナ食べたい! と声をあげるシーンなんかも浮かびます。そういえば、昔、バラエティ番組で「マジカルバナナ」っていうリズム系の連想ゲームがありましたね。
そこからはいつもの連想。なわとびだと何かあるかな、と考えながらランニングを続けました。
最初に思ったのが、技が生まれた「順番」です。
たとえばトードはヒキガエルの意味。片足を上げるフォームがそれっぽいのでしょうか。交差から前とびに戻るときのほうが、歌舞伎の六方 (ろっぽう)みたいでヒキガエルっぽい気がします。きっと鳥獣戯画のイメージも混ざってますね。
どちらにせよ、技名としては後づけのような気がします。フォームができてから、連想したのがトード。ドラゴンスイングやサムライソードも、左右リリースや背中ラップフリーズの形ができてから、連想した姿を技名にした感じかな……。(あくまで想像なので詳しく調べた話ではありません)
なわとびの技って、「こんな動きもできるかな?」と試して生まれるパターンが多いと思うのです。逆に、蝶(ちょう)の羽を描くように回して跳んでバタフライと名づけて見せよう、とモチーフから動きを連想して作られた技って、ほとんどないような。実は裏話を探せばあるのかもしれませんが、少なくともいろんなサイトを見ていたころには聞いたことがないパターンです。
でも、連想から生まれそうな技は眠っていそうですよね。
さっきのバタフライだって、背面サイドスイングをこなせば作れそう。まじめにやると[ bSSSSO ]で後ろ5重とび系になりますが……。しかもSの高さを上の羽と下の羽に見立てて変化させると、トップクラスの人でも難しそう。
例が高難易度につながってしまいましたが、こういう発想もおもしろいヒントです。
他にも、「縄の罠(わな)」のような回文風の言葉から、トラップをイメージさせるようなポーズが作れないか、とか連想からつながるものがなわとびにもあります。そうやって生まれた縄には、開発秘話のおまけつき。ストーリーとしても、小さな価値につながる技になりそうですね。
