とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

110 音の落とし穴

今回は「テンポのこと」。

最近は忙しい時期なのと天気の悪さが重なって、ほとんど跳べていません。

跳べないもどかしさはありますが、もっともどかしいものを抱えたまま、縄休み状態です。3月の終盤に気づいた1つの壁。それは、「音楽に合わせられないこと」です。


上手な人って、けっこう細かく、テンポに合わせてるんですよね。

僕が演技で合わせているのは、おおまかに言うと1パートの切れ目です。AメロとかBメロの中で何種類か技を跳ぶ、くらいです。もうすこし細かくしても、16拍の中でSCC~OOOまで4つとか、それくらいです。一応、流れの中で区切りはつけているつもりですが……。

一方、上手な人はもっと細かい部分で曲に合わせています。

多回旋系の技を2拍で1つずつ入れている人は多いですね。改めていろんな動画を見ると、2拍、少なくとも4拍や8拍でたいていの技がきれいに決まっています。今さらながら「ここまで合わせているのか」と驚きました。

たぶん、僕の合わせ方は「旋律のかたまりの中で技を詰め込んでいる」程度で、上手な人は、「1拍ずつ刻んだマス目に技を整えている」感じなのでしょう。

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上手な人がどこまで意識しているかはわかりませんが、僕にはこんな感じに見えました。

僕の合わせ方だと、曲の大きな切れ目ではなんとか合わせているものの、もっと細かい拍では音と演技がずれがちです。上手な人は、ここも細かく合わせています。この精度の違いもまた、腕前の差なのだと思いました。


腕前という以上、それを支える技術があります。

単純ですが、それは縄のコントロールとジャンプ力でしょう。たとえば、上で書いた「多回旋系の技を2拍で1つずつ」という組み合わせだと、2拍に合わせるように跳ばないといけませんし、そのジャンプに合わせた速さで縄を回す必要が出てきます。

特に、大きなジャンプや、ゆっくりとした縄のコントロールが重要な気がします。

ステップ系やレッグオーバー系なら小刻みにリズムをとれますが、3重跳び以上になってくると、2拍を維持するのにそれなりの時間を使います。そこで求められるのが、大きくジャンプできることと、滞空時間に合った縄回しができること。ここを自由に調節できる技術があるから、多回旋でも音に合わせられるのでしょう。

跳ぶだけではありません。リリースにしても、音に合わせてキャッチできるように、空中で縄をコントロールする必要があります。

こうやって言葉にしてみると、やはり、なわとびそのものの技術があってこそ、音に合わせることができるんですね。上手な人の演技が安定して見えるのは、技のうまさだけじゃなくて、その技術で曲に合わせることができるからだ、と思うようになりました。


 思うようになったものの、それができないから最初に「壁」と書きました。

今思うと、一番それを痛感したのは、1月のイベントです。あのとき、演技のときに手拍子をしてもらえたのですが、全然手拍子に合わせられませんでした。曲に合わせて練習してきたと言っても、上で書いたように部分部分で合わせる程度だった自分にとって、はっきりと1拍ずつ聞こえる手拍子は未知の世界でした。

練習で意識したことのない、細かいテンポが手拍子として聞こえてくるのです。ミスを繰り返したのは自分の技術不足でしたが、手拍子にちょっと混乱した面もあったのかな、と思います。

人前で演技をしようというのに、手拍子で混乱してしまうようではダメですね……。僕が引っかかったり、テンポに合わない跳び方をしたりしたせいで、観客の皆さんが手拍子を続けられないシーンもありました。

ブログで、縄の音を意識して跳ぶといいと何度か書いて、自分でもそれに慣れていました。演技の練習でも、自分のペースで跳んでばかりでした。「自分の音」でうまくいった気になっていましたが、それ以外の音で混乱しないようにしていこうと思います。

まずは曲の細かいテンポを意識してみます。ダブルダッチも、カウントを声に出しながら練習するみたいですしね。そこに慣れれば、同じテンポで聞こえる手拍子にも答えられるようになる、と思って……。