とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

170 後ろあやとび(2)

■ 後半:跳んでから、手を下げて交差を開く

今回も「後ろあやとびのこと」。

前回は、交差をして、後ろに回して跳ぶまでを書きました。

あやとびは、交差とびと開きとび(普通に腕を開いて跳ぶ)の繰り返しですが、前回の「交差に入る」だけでなく、「交差を開く」という動きも必要です。

子どもの姿を見ても、先生の教えづらさを見ても、後ろあやとびだと、この「交差を開く」が壁なのは間違いありません。今回は、ここの話です。


ポイントその1。交差を開く前に手を下げる。

交差を開くと言ってますが、手を真横に広げるわけではありません。実際は、縄の動きに合わせて、手を下から上に上げながら、開いています。

イラスト:後ろ交差を跳んだところから。 1.縄が回ったら 2.手を下げながら交差を開いて 3.そして上げる

跳んでから、手を下げて交差を開く

交差した状態から、力を抜いて手を下げると、自然に手が開きます。そこから後ろ回しを続ければ、今度は手が上がります。

これが、「交差を開くときに手が下から上に上がる」状態です。

交差から、手を真横に開いたり、開きながら上げたりするよりも、腕に負担がなくて自然な動きになります。

縄の動きを考えても、まず足の「下」を通って、それから「上がる」わけですから、手の動きと縄の動きが合っているのがわかりますよね。

慣れてくると、そんなに手を下げずに交差を開けるようになります。縄の動きに合わせて手首を下に向ける感じで、最初からこのレベルは難しいのでおすすめしません。でも、手首の動きに合わせてグリップの先(縄の出ているほう)は下がっているわけで、やっぱり下から上に動いています。


ポイントその2。「跳んでから」交差を開く。

前回、交差のあとに跳ぶ部分で、「跳ぶときに手を上げない」と書きました。せっかく足の下に来ている縄まで上がって(高くなって)しまって、ひっかかりやすいからです。

後ろあやとびで苦戦している子を見ていると、交差を開くタイミングが早すぎる場合が多いです。せっかく交差したのに、跳ぶときにもう開きはじめてしまって、足にからまるパターンですね。

縄が足の下を通過してから交差を開いても、十分間に合います。まずは、交差したまま、ちゃんと跳び終わるまで待ちましょう。

慣れてくると、縄が足の下を通るとき(跳んでいるとき)に、ポイントその1で書いた交差を開く前の「手が下がる」動きをします。跳びながら手を下げて、跳び終わったら交差を開きはじめている流れになります。


あとは、跳びながら「交差に入る」「交差を開く」ができるかどうかですね。

後ろあやとびで混乱しやすいのは、縄を後ろに回す、見えない縄を跳ぶ、交差する(or開く)、の3つの動作を順番にやらなければいけなくて、頭と体が追いつかないのが一番の理由だと思います。

まずは、「後ろに回す→跳ぶ」「跳ぶ→交差する(開く)」「交差する(開く)→後ろに回す」の3つくらいに分けて、覚えるといいと思います。

それができてきたら、途中で確かめるために動きを止めていいので、つなげてみます。たとえば、跳んだところで交差に移れないなら、「跳んで縄を止める→交差する→後ろに回す」の3段階にしてみるとか……。

実際、スムーズじゃなくても跳べるようになってきた子は、縄が足の下を通ってから、地面でふんばりながら手の形を作って、「交差(開く)ができるのを待ってから」次の1回を跳んでいます。苦しそうなゆっくりした跳び方に見えても、どうやったら跳べるのかがわかっているから、ゆっくりでも跳べるんです。

今回書いたように、縄の上下に合わせて、手も上下させることが、大げさな動きでも縄の流れを感じやすいポイントです。

文字ばかりでどこまで伝わるのかわかりませんが、いろいろ書いた一部でも、誰かのヒントになって、跳べた! につながることを願ってます。