■ 時間内は再挑戦できたら
今回は「授業のこと」。
以前、こんな話を書きました。
もう3年前の話ですね……。集団とびの「8の字」は待っている時間が長くて、跳ぶ回数だけ見たら3分で1人10回くらいしか跳んでないという話でした。
みんなでどれだけ跳べるかがメインなので、1人あたりの運動量を考えるのはちょっと違うのですが、初めて聞いたときは、意外な視点でした。
同じようなシーンが体育の授業で見られます。
こんなときです。
「引っかかったら座る」ルールでみんなを跳ばせているシーン。この時期、職員室から外体育(要するに運動場)を眺めると、だいたいこういう光景が多いです。ペアでなわとびカード用に回数を数えるときとか……。
見てのとおり、引っかかってしまった子は、制限時間が来るとか、跳び続けている子が引っかかるとか、連続とびが終わるまで見てるだけになります。
ある先生いわく、「子どもにヒマな時間を作らせるのはアリなのかな?」
たしかに座ってるだけの時間はもったいないです。
たとえば2重とびで、得意な子は50回以上跳べます。でも、10回も跳べない子は引っかかってから40回以上得意な子が跳びつづけるのを見ているだけ。
これが「だれかが跳んでるあいだは再挑戦していい」ルールなら、10回跳べない子は5回も6回も跳び直すことができて、見てるだけだった時間も運動に変わります。
ただ、これをやると終わりがなくなります。最大でも一番跳べる子が引っかかるまでとか、制限時間とかが必要になるでしょう。
逆に始めから制限時間があると、時間内は再挑戦を繰り返せます。子どもに運動させるのが目的なら、時間にムダがないルールと言えます。8の字はルール上はこれですし、競技の30秒スピードなどもこれに当たりますね。
でも、見てるだけ=ヒマな時間とは限りません。
自分が引っかかって座ってからも跳んでいる人は、自分より上手なのです。見る=コツを知るチャンスでもあります。
まあ、そこまでやる気のある子はあまりいなくて、うまいなーみたいな視線でのんびりしているか、楽しそうに応援している子が大半のようですが……。
こういう話になるのは、連続とび重視の結果とも言えますね。なわとびカードも「連続で」何回跳べたかを記録するのが当たり前になってますし。
引っかかっても座らずに、だれかが跳びつづけているあいだは記録抜きで再挑戦できる雰囲気があればいいなと思います。