とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

438 抑制と抑制

今回は「バランスのこと」。

初めて跳べたと思ったら跳べなくなった。

よくあることです。すこしずつ工夫を重ねて、その集大成で初めての1回には成功するのですが、もう一度跳ぼうとすると、重ねた技術をすぐには再現できません。

今回はSEBOCL。おしいところまで縄が回るものの、通るところまでは行かず、跳べそうで跳べないころのレベルまで戻ってしまいました。ただ、SEBOOは以前よりラクに跳べているので、技術の底上げはされているはず、なのですが……。

気分転換に他の技を跳んだら、今度は初めてSEBCOができました。これ、ずっとできなかったんですよね……。SEBCがそもそも苦手で、なんとかSEBCCまでは跳べていたんですが、最後をOにする(開く動作が入る)と着地に間に合わなかったのです。

ところが、ここでまた「もう一度の壁」に当たりました。さっき跳べたばかりなのに、2回目の成功にたどりつけない――。


繰り返すうちに、「抑制」が必要だと思いました。

引っかかるのはだいたい、EBが足に当たる、Cがそれる、Oが間に合わない、の3パターンです。このうち、Oが間に合わないのは技全体のキレの悪さ(回すのが遅い、ジャンプが足りない)の結果で、まず見直したいのは、EBやEBからのCでしょう。ここが通らないことには最後のOにたどりつくことすらできないのです。

で、何が「抑制」かと言うと、一度SEBCOができたのをいいことに生まれてしまった、ヘンな自信を抑制しないといけないな、ということです。

ヘンな自信。これが生まれると、

・注意深く固めた技術が崩れた回し方になる
・強く回せばもっとラクに回しきれるだろうと過信する

こういう、基礎が定着しないまま次のステップに先走る失敗、につながります。

SEBCOだと、スタートを速めようとEBを強く回しすぎて、僕の場合なら前にある右手が強く入りすぎてEBが左にそれて通らない。あるいは、EBからのCで、背中から前に出て交差に入る左手が大振りになりすぎて、やはり縄がそれて通らない。

こうした余計な動きを1つ1つきれいにまとめた結果、初めての成功があったはずです。なのに、まだ経験の浅い成功をいきなり高めようとして、結局余計な動きに戻っている。その余計な動きを「抑制」しないといけないのです。

SEBCOも、SEBOCLも、そうやって2回目、3回目が跳べました。


逆に、抑制しすぎて失敗する場合もあります。

これも同じ日の練習の中で、SOOASが通りませんでした。何を「抑制」してしまったのか? 最後のASのフォームです。ちゃんとひじまで入れない、不十分なASで技を締めようとしていたので、縄の作る輪が細くなって、引っかかっていました。

こちらの技はできるようになって3か月くらい。6年以上やってることを考えるとまだ「最近」ですが、何度も跳べていたところに慢心があったのだと思います。

・小さく回せばもっとラクに回しきれるだろうと過信する

「ヘンな自信」のまた違うパターンですね。この場合、余計な抑制です。ASは体の負担が大きいので、できれば負担の少ない跳び方をしたいと思ってしまうんですよね……。しっかり手を入れて、グリップの角度も気をつけると、また跳べるようになりました。


2つの抑制の話でした。

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言葉にするとまぎらわしいですね。「ムリはするな、でも手は抜くな」がわかりやすいかもしれません。