今回は「カブースクロスのこと」。
最近、3か所でカブースクロスを教えました。
といっても、学校のクラブと、いつもの児童館2か所なんですが……。
まずは、クラブで配ったプリントから。
例によってデジカメのつぎはぎですみません。
初めて見せると、反応は「え?」ですね。いい反応です(笑)。今度は口で動きを説明しながらやってみせると、一気にのってきます。動きがわかってきて、だんだんと「自分にもできそう!」な技に見えるのでしょう。
いろんな子の反応を見て、ポイントは3つあったと思います。
1.跳ばない
カブース系は、跳ぶタイミングがすこし変わっている技です。イラストのように、一度足のあいだを通して、そこで初めて回ってきた縄を跳びます。
勘違いされやすいのは、最初に足のあいだを通すときに、跳んでいるように思われること。
足のあいだを通すタイミングで思わず跳んでしまう子が多かったです。ただでさえ足のあいだからの動きがわかりづらいのに、そこでジャンプまでしてしまったら動きが大混乱ですよね。
縄が前に来るまでは、跳ばなくていいのです。
2.引きずる
縄を足のあいだに通すときは、縄を地面で引きずるくらいの勢いで大丈夫です。
縄に勢いをつけて足のあいだを通す子が、けっこういます。
というか、ここでほとんどの子が勢いをつけます。2パターンあって、単純に前回しのイメージで最初から勢いをつけているか、このあと縄を前に持ってこられないので勢いをつけているかのどちらかです。
最初はどちらもあまり効果がないので、勢いは、むしろ弱くしたほうがいいでしょう。縄が速すぎると動きが追いつかなくなりますし、次の3の技術がわかれば、勢いがなくても縄は回ります。
3.縄を伸ばして引っぱる
どうやったら縄が、足のあいだから前へ来るのか。
縄が伸びたところところで、手首をかえします。
この「手首をかえす」はなわとびでよく使われる言葉ですが、言うほうはラクでも、やるほうはラクではありません(笑)。今回は、次のようなイメージです。
カブースクロスは足のあいだで交差とびをしています。交差とびを思い出してください。縄が足の下を通ったら、下を向いていた手が上を向きます。縄を上に回そうとするからです。
カブースクロスも同じで、縄を足のあいだに通すときは手が下を向いていて、そこから前に回そうとするときに手が上を向きます。これが「手首をかえす」です。
ただ、それだけだと縄がふにゃふにゃな状態で背中に落ちるくらいになると思います。
縄を、いったん後ろまで伸ばしてしまいましょう。そうすれば、引っぱりながら上げることができます。縄がピンと張る状態です。ここで、初めて勢いがつけられます。
ここで注意したいのは、手を真後ろに伸ばさないこと。それだと手首が回りません。グリップが横を向いていれば、回しやすいです。イラストのように、足の外まで手が出るくらい大きな交差にすると、回しやすいでしょう。
変わった技ですが、後ろ回しで戻るのも意外ですよね。
ようやく跳び終わったところで、もう1つ仕掛けを残していた感じが好きです(笑)。跳べてから「ここからどうなるの~」と言う子が、後ろ回しと言われて「あぁ」と驚いたように後ろとびをした瞬間が記憶に新しいです。
ちなみに「カブース」ってなんなのでしょう。
caboose
(貨物列車最後尾の)乗務員車――研究社 新英和中辞典
わかるような、わからないような……。過去の鉄道では、最後尾でブレーキをかける機能もあったようです。技の動きと鉄道のイメージがなんとなく重なる気がしますが、やっぱりよくわかりませんでした。
意味はともかく、学校ではまずやらない変わった技として、楽しめると思います(笑)。