とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

482 手首のシルエット

■ 影を見て覚える。影なしでとらえる。

今回は「回し方のこと」。

最近はわりとうまく縄が回るので楽しく跳べてます。

EBTJ4重を初めて跳べるようになったり、しばらく跳べていなかった後ろSTSOOがまた跳べたり……。SCCC系の8連も、わりと通せるようになってきました。

今までできていなかったことができるなら、どこかが変わっているはずです。思い違いの可能性もありますが、今の変化は、手首の使いかたがよくなってきたからではないかと思います。

きっかけは、影と季節とコロナ。まずは、影の話からです。


冬場から春先にかけて、自分の影を見つめることが増えました。

特に、手やグリップの角度。公園で跳んでいると、鏡なんてないので、リアルタイムで見えるのは、自分の影です。SCCC系の8連とか、しばらく書いていたEBとか、TS3重に挑戦したときとか……。なかなか縄が安定しなくて、地面に伸びた自分の影を見て、体やグリップの傾きを確認していました。

しょっちゅうやっていたわりに、ブログにはあまり書いていませんでした。今ひとつ、効果が見えなかったからです。

影というのはあくまでも平面に映ったシルエットです。一方、実際の手首やグリップはもっと立体的な角度なうえに、回しだしたら影を目で追いきれません。自分の手と影をつなげて成果を上げられなかったのが実情でした。

2次元と3次元の情報量の差とでも言うのか……。

理想は角度がばらつかないことかなと、 392 グリップを真横に  とか 407 グリップの角度、そのタイミング  あたりを思い出しながら、ポーズをとりました。でも、影のほうはグリップがそれっぽく横を向いているのに、実際回すと手が苦しくて、ブログに書けるような手ごたえはなかったのでした。


変化があったのは、暖かくなってきてからです。

だんだんと日差しの下で跳ぶには暑くなるので、春先あたりから、練習を始めるのが日陰ができる時刻になってきます。

すると何が起こるか。影を見るチャンスが減るのです。

今年はさらに、コロナの影響で、子どもが多そうな時間帯も避けるようにもなりました。一気に夕方までずれこんで、ますます影を見ません。ですが、それが違うきっかけを生みました。

自然に、イメージを追いかけて手やグリップの角度を探し求めるようになったのです。

それだけ、目に見えるもの(影)に頼りきっていたのでしょう。一方で、影を見ながら手首やグリップを合わせてみた経験はムダではありませんでした。これまで、やみくもに動かしがちだった動きにイメージを作れましたし、いろいろ動かしたことで「自分でもここまで動かせる」のがわかったからです。

イラスト:視覚から感覚への変化。左半分に、「影のシルエットに合わせた」と書かれた下に、地面に映る自分の影のグリップのあたりを見る様子。(背中側からの構図) そこから矢印で右半分へ。「そのときのイメージを影なしで再現」と書かれた下に、目を閉じながら前後交差でEBの動きを確かめている様子。頭の周囲に?が浮かび、C、TS、EBなど技名も浮かんでいる。

視覚から感覚へ

SEBCOとかTS系とかは、このへんの試行錯誤がなんとか形になった感じですね。(まだまだ不安定ですが……)


「手首を使って」という表現がありますが、そのままでは縄が暴れがちです。

短い言葉に見えて、いくつも技術の含まれた表現かと思います。回しやすい角度を作ることも、手首を使うという技術の1つでしょう。次回は、クセなどをふまえて、どんなふうに交差を作り直してみたかを書いてみます。