とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

683 交差をひねってしまう理由

■ 回すタイミングが早すぎるから?

今回は「あやとびのこと」。

交差で手首をひねりすぎ……。

あやとびを教えてほしいという1年生の子を見て、気になった部分です。その子に限らず、交差するときに手首をひっくりかえすくらいひねる子はたまにいて、それでは縄も余計に回ってしまうので跳べない、と思っていました。

問題個所で言うなら、回しかたの問題。――でも、最近、ちょっと違うと思ったのです。


跳びこす前に回してるんじゃないか?

こう考えると、「なんでそこまで手をひねってしまうのか」が説明できるのです。

イラスト:「どうして交差ををひねってしまうのか?」の書き文字の下に、交差を跳ぼうとする女の子の流れが3つ。 1.「交差が回ってきたところで・・・」 ここまではよい。 2.「跳びこす前に回している」 手をひねって縄も回ってしまう。 3.「結果、交差をひねっているように見える」 ジャンプするけど、回った縄がすでに足に当たっている状態。

跳んだときにはもうひねっている

回しかたよりも、タイミングの問題に思えました。

いいか悪いかは別として、回すために意識して手をひねっているのはたしか。ただ、縄を跳びこしてからなら、そのまま縄が回ってくれるのに、跳びこす前に縄をさらに回してしまうから、跳べる位置に縄がこない。こういうことではないでしょうか。


となると、まずは縄を跳びこすこと。

 


交差を跳べない子は交差を跳びこす経験もないから、こんな方法はどうかという話です。冒頭の子も、これはすぐにできました。問題は、交差に入りながらだとやっぱり手をひねってしまうところ。

そこで、あえて手を止めてみます。

交差を作るだけで動かさない。こうすると、ひとまず交差状態で縄を跳びこす場面を作れます。そのあと初めて、跳びこした縄を回すフェーズ(段階)になります。

かけ声にすると、「交差、跳びこす、くりん!」でしょうか。いや、ここにきて「くりん」ってなんだと思われるかもしれませんが、その場のノリだと擬音のほうが通じやすくて……。「くりん」だと余計に回しかねないので、普通に「回す」でいい気はします。ただ――。


そもそも回しかたが弱いのも気になりました。

交差の前に予備跳躍している前とびがおぼつかないんです。回ってくる縄が、どこかふにゃふにゃ。そこから交差を作っても回している実感がなくて、勢いあまって手をひねっているようにも見えました。

何かにつけてタイミングが早まってしまうのが、なわとびの注意点です。慣れないうちは意識が動きを、それこそ跳びこしてしまうのでしょう。上の子も、もとはあやとびをめざしてます。あやとびは交差のあと「開く」が待ってますから、ますます気が逸(はや)って交差を回すタイミングが早くなってしまうのかも……。

上で、交差をいったん止めて縄を跳びこしてはどうかと書きました。

「跳びこしてから回す」のを練習するのとどちらが先かは悩ましいところ。今回は手をひねるのをどうするかが焦点でしたが、あとの動きが見えて(理解できて)いたほうが、全体のつながりを作りやすいのかもしれません。

特殊交差であるEBやトード、TSを回したり、そこから開いたりする上級技でも、同じことが言えると思います。