今回は「影のこと」。
仕事が終わってから公園になわとびしに行くと、もう真っ暗です。
明かりはほとんど公園の街灯だけ。そんな中で、そばにある建物の明かりがついているともうすこし明るくなって、跳びながら一緒に動くものがあります。
影です。そういえば、夏場はとにかく木陰で跳んでいたので、自分の跳ぶ影を見たのはひさしぶりでした。
影で自分の状態を確認できるのも、ひさしぶりに思い出しました。
自分の姿が見えるだけで、タイミングのつかみかたがだいぶ違います。跳び上がりのタイミングがわかると、縄の通し方も合わせられるんです。
自分の体感だけで跳んでいたのを視覚で確認しながら跳べる。判断力が高まる感じがします。これを繰り返して、体感だけでも同じ判断力をつけられるのが理想なんですけど、「跳びながら自分の姿を確認できる」環境はなかなかなくて……。
できれば施設で、鏡の前で、リアルタイムで自分の跳ぶ姿勢を見られるといいんですけど、なわとびお断りが多い状況では難しいです。
ビデオでも近いことができますが、スクリーンに同時再生でもしないかぎり「リアルタイムで」確認はできません。やっぱり跳びながら確認できる環境は貴重なのです。
影を見て、姿勢が悪いのに気づきました。
直らないですね……。悪い意味でかがんでいます。体をコンパクトにたたもうとして、上半身だけ前のめりになっている感じの影でした。
人の頭ってけっこう重いので、上半身の先で頭が変なバランスを取ると、全身のバランスも崩れます。これがジャンプや縄にブレーキをかけることにもつながります。
上体を起こして、ひざを曲げて腰から下を小さくまとめると、影は「まっすぐかがむ」みたいなコンパクトさになりました。力が体の中央に集中して、縄が回しやすくなったのがわかりました。
僕はSCCC系4重の連続はほとんどしゃがみ着地でしか続かないんですが、このときだけはずいぶん着地に余裕がありました。ひさしぶりに「ハマった」瞬間でした(笑)。
やっぱり、影だけでも「見て確かめられる」っていいですね。
イラストその他、同じような話を聞きますが、ここから、
見ながら跳ぶ(描く)
→ 今度は見ずに跳ぶ(描く)
→ 見ずに跳んだ様子(描いたイラスト)を確認する
→ 修正する
というステップを踏むのが上達への道です。この「見ながら跳ぶ」ができる環境かどうかで、上達しやすいかどうかも左右されているのかもしれません。
すこし思うのは、影くらいがちょうどいいときもあるんじゃないかということ。
鏡は、見えるものが多すぎて情報量が多すぎるとも言えます。影くらいあいまいなのが、ポイントをしぼれていいのかもしれませんね。