■ 足と脚では動きも変わる
今回は「動きのこと」。
なわとびで脚を上げる技はいくつもあります。
トード、EBトード、CL、AS、KNあたりが主流でしょうか。特殊交差が出てくると、いわゆる「短縄」から「単縄」へと専門性が出てくる感じ。これらの特殊交差の特徴は、どれも「上げた脚の下に手(腕)を入れて回す」フォームです。
こうした特殊交差は、どちらかというと「どうやって手を入れるか」を意識していました。脚を上げたフォームを作れば、あとは回すだけ。それで手の入れかたを考える。そんな意識でした。
でも、脚の上げかたも答えは1つじゃないんですよね。
たとえば最近 Twitter で[過去話]として出したこの話。自分の前にまっすぐ脚を上げるのが普通だと思っていたTJ(のトード)でも、慣れた人は軽く横に曲げるような上げかたでも回せてしまいます。
イラストのように、脚を伸ばすと筋(すじ)がきついのは、体の固い人だと特に感じる部分でしょう。では、こういうフォームのとき、脚のどのへんを上げているのか?
僕の場合、つま先です。裸足で見てみると、親指に向けて、足の甲に骨が浮きあがっている状態。靴なしでフリーなせいか、つま先が上を向くくらい上がってますね。脚全体で見てみると、主に前半分で上げているのがわかります。
上げる方向が前なのだから、前半分に力が入ってもおかしくはありません。ただ、上の横上げタイプだと、足先は、かかとから足の裏を上げる意識が大きい感じです。脚全体だと内側を動かすような感覚で、前半分を上げていたときとは違う力の入れかたになっています。
この、脚の前側か後ろ側かという話ですが、
これも最近 Twitter に出しました。前側を意識しすぎると「くの字」になって体が丸まる。体勢が崩れるのを防ぐためでもあるのでしょう。TJでも似ています。上げた足で崩れそうなバランスを抑えることはできますが、ジャンプも抑えられます。
思えば、TJでもも裏を上げる意識はしていなかった気がします。いい脚の上げかたかどうかは別として、体という「軸」に近いぶん、体勢を安定させやすい感じはしました。なるべく体の中央に動きを集約させるのが支えだとするなら、いい動きと言えるのかもしれません。
実際に使える動きかどうかというより、こんなふうに体の動きにいろんな可能性があるのを考えるのは今でも楽しい時間です。