とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

252 「自分の速さで」手をたたく

■ 手をたたくあいだジャンプできるかな?

今回は「2重とびの練習のこと」。

2重とびの練習で、「空中で2回手をたたいてみよう」というのがあります。

2回縄を回す代わりに、跳びながら2回手をたたきます。

ジャンプしているあいだに2回動く感覚をつかむ練習です。着地するまでに2回手をたたけないと、当然、1回のジャンプで2回縄を回せません。

最近、この練習にちょっと疑問が出てきました。たしかにわかりやすい練習なんですが、できない子はやっぱりできないんです。それで思ったのが――。


「実際に縄を回せる速さで」手をたたかないといけないんじゃないか?

空中で2回手をたたく、ができても、縄を持ってみたらやっぱり跳べない子も多いんですよ。なぜかといえば、手をたたくリズムと同じ速さで縄を回せないからです。

空中で2回手をたたけても、回し方まで上達したわけじゃないのです。

回す技術がそこまで行きついていない子を何人も見てきて、そういう子たちには別のアプローチが必要になるのかな、と思いました。

それが、手をたたく速さを、実際に縄を回せる速さに合わせること

イラスト:3段階の絵。1.2重とびを跳びきれない女の子。 2.自分の回す速さ(ひゅんひゅん)がどれくらいか思い浮かべる姿。 3.その速さに合わせて、跳びながら手をたたいてみる(パン、パン)

自分の回す速さに重ねてみよう

普通にパパン、とたたくよりも、おそらく遅いスピードでたたくことになります。縄を回すのが苦手なら、素直にその速さからやってみることも必要ではないでしょうか。


そのぶん、ジャンプを気にします

縄の速さに合わせて手をたたくとき、忘れてはいけないのは、あくまでも「跳んでから着地するまでに2回手をたたく」ということです。

手をたたく速さが遅めになるので、ジャンプしている時間(空中にいる時間)をすこし長くしないといけないかもしれません。今までよりジャンプが高くなる、ということです。

ここまでできたら、いよいよ2重とびに再挑戦です。

縄の速さに合わせて手をたたいたときと、同じ高さでジャンプをしましょう。これくらいのジャンプをすれば手を2回たたけたんですから、縄を速く回せなくても、空中で縄を2回回すこともできるはずです。


今回の話は、とにかく1回跳ぶためのやりかたです。

考えていくうちに気づいたんですが、今回書いたのは、手をたたく練習を通じて、最後に「ジャンプを作る」ことです。

回し方はまた別のステップ。手をたたいて、跳べる滞空時間を知って、ジャンプを合わせていく流れになっています。

2重とびを教えるときに、「もっと高く跳んで!」というのは簡単です。具体的にどれだけ跳べばいいかを伝えるときにも使えるやりかたかもしれません。

本当は、速く回せたほうがムリにジャンプしなくてすむんでしょうけど、とにかく1回跳びたいとき、こういうやりかたもいいかなと思いました。