とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

670 ダイヤモンド

■ 固める六角と、突き抜ける三角

今回は「フォームのこと」。

なわとびのフォームは2種類あると思いました。

イラスト:左:六角形の枠の中で空中で回す男の子。ヘリコプターのホバリングがそばに描かれている。 右:三角形の枠の中で跳びあがる女の子。下にも三角形が伸びて、ロケットの発射がそばに描かれている。

2つのフォーム

空中にとどまりながら回すフォームと、上に跳びあがりながら回すフォーム。飛行形態になぞらえて、「ホバリング型」「ロケット型」と呼んでみます。

3重とびや4重とびに挑戦していると、フォームを微調整することも多くて、だいたいが上のどちらかに近い印象です。それぞれの特徴を比べていくと、フォームの安定にもつながりそう …… という話です。


まずホバリング型。

空中で止まるなんて、まるで舞空術。理想的な安定感があります。でも、最初はただ空中で体が固まっているだけ、という子が多いのではないでしょうか?

空中で止まるというより、ジャンプの途中で止まってしまう状態。手・縄を回す動きがジャンプに合っていないときに起こりがちです。ジャンプがまだ低いところで必死で縄を回して、そこでジャンプを止めてしまうのです。

着地でドスン! と強く下りてしまう場合も多いですね。おそらく、縄を振りおろす動きでジャンプの上昇が止まって、そのまま下方向の勢いにつられて着地がドスン! となりやすいのでしょう。


そこでロケット型。

縄が上に回るのに合わせて、体も跳びあがるようなイメージです。空中で半端に止まってしまうクセがついているときは、ロケット型で一度高くまで跳んでみるといいと思います。

経験になりますが、これでジャンプを抑えてしまうことが減りました。ついでに、縄を上まで振ることで、あまり縄をふにゃらせずにピンと張らせることができます。ピンと張った縄を、空中でとらえて強く回せるわけです。

こうなると心強い。高く跳んで滞空時間が上がるうえに、縄の勢いもつくからです。跳ぶ・回すが両立して、2重とびや3重とびがここで1回成功した! という人もいるのではないでしょうか。(僕は4重とびがこのパターンでした)

でも、そこからが1つの大きな壁だと思います。空中で縄に勢いがつくと、フォームが崩れやすいのです。勢いに体が押されてしまう状態。( 593 連動 vs 反動 )


ここで再びホバリング型。

ホバリング型は体を固めてしまうのがデメリットに見えて、逆に体を固めて安定させるから回しやすいのがメリットにもなります。

ロケット型は、空中への推進力があるうちは安定してますが、それ以降はホバリング型のように自分で体を安定させないといけません。5重とび、6重とびになってくると、途中からしゃがみ姿勢のように体をかがめて固めていて、まさにこのホバリング型への切り替えが見られます。

多回旋が1回は跳べたけど安定しないときは、こうした体の安定が不十分な場合があると思います。僕も、3重とびの連続や、4重とびだとこのパターンに陥りがちですね。かえって、体をかがめぎみにする後ろ3重とびのほうが安定してるかも……。


慣れてくると2フォームの混合でしょう。

体を伸ばしても安定する人は、ロケット型のままで4重とびの連続も跳べます。縄の形を見ると、上にも下にも三角形が伸びて、菱形のよう。

そうして眺めると、ホバリングの六角は宝石。ロケットの菱形はトランプのスート(マーク)。どちらも、研ぎすまされて輝く、ダイヤモンドのようです。