とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

791 手もとから縄の先まで

■ 動かすだけでは縄をとらえられない

今回は「回しかたのこと」。

前回、「縄のコントロール」と書いて思ったことです。

手やグリップが止まっていると回らない、だから手やグリップを動かして縄も動くようにしよう ―― 縄を回しきれないときに浮かぶアドバイスです。実際、力が伝わりきらずにすこしふにゃっとしていた縄が伸びて、なわとびらしい張りを持って回ってくれる場面に何度も出会えます。

ただ、動かせば常に縄が張るかと言えば、そうでもありません。


縄の先まで動きが伝わっているかが重要です。

手もとばかり必死で動かしても、縄に張りはできません。「手首で回そう」と言われてもすぐには回せないのと同じです。動かした先に縄がある、そこが重要なのです。

基本は肩や腕から大きく回して手を止めないことだと言われます。縄の先に力が届くまで回しきってみよう、とも言えるでしょう。

これは多回旋でもいっしょです。素早く回すイメージの強い多回旋で、大きく回すなんてロスのほうが大きいと思われがちですが、縄が張らなければ勢いはつきません。ギアも入れずにダッシュするようなものです。

僕も、4重とびや後ろ3重とびは、縄を回しきれないというより、つかみきれないのがスタートでした。手を速く動かすことに力を注ぎすぎて、その先にある縄を動かすことに考えが届いていませんでした。

動きが大きくなっても、まずは縄が張るまで手を動かしてみたあたりから、成功に近づいた覚えがあります。縄を短くしてみるとか、横に伸ばしてみるとか、試しかたはいろいろですが、縄が張るまで手を動かせるかは1つのチェックポイントでしょう。


SEB始まりの技でも同じことを感じています。

長いことSEB始まりのS+3重系の技を練習してましたが、SEBEBOはあまりやらなかった技でした。

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なぜかこれだけEBに入るところで引っかかる確率が群を抜いて高いのです。SEBEBEBならそんなことはありません。やっぱり、最後にOへとフォームが変わるのが影響しているのでしょうか。なるべくEBEBの部分をコンパクトに済ませておきたい ―― そんな意識が手から縄への動きまで小さくしてしまって、縄が大きく回らないことが多いのです。

イラスト:EBを回すときの様子2パターン。 「手もとを意識しすぎて縄の先まで力が届かない」と書かれた下に、手もとは動いているのに縄の先まで矢印が伸びずに苦戦している女の子。 隣に「縄の先まで意識して手もとを動かせる」と書かれた下に、手もとの動きが縄の先まで矢印で伸びて縄が張っている様子。そこからくるんと隣に矢印が伸びて、下にも回せている様子。余白にグッドポーズの女の子の笑顔。

EB:前側の手もとから縄の先まで

僕の場合、背中側の手がブレて縄が定まらないこともあって、これも縄の先まで動かせていない状況につながりますね。

縄の先まで意識して回すと、SEBEBまでは回って、あとはOまで回せるかどうか。3重あやでもそこまで余裕ではないので、この手の技は回しきってギリギリです。


ただ、しっかり意識してもままならないこともあります。

たとえばSEBCO。動きの変化が3種類と大きいせいか、悠長に縄の先まで意識していると間にあわないこともあります。あまり大振りになっても[ EB → C ]へとつなぎづらい。

このへんは、縄の先まで動かせるだけの回しやすさがあるかどうかの問題もあるのでしょう。少なくとも僕にはEBすらいまだに角度をつけづらくて、手を動かせているとは言えません。「縄に動きを届ける」とヒントがあっても、ままならないこともあります。