とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

606 今、一番大事なこと

■ 楽しい気持ちを、大事なものに

今回は「今一番大事なこと」。

なわとび話を読みたくてこのブログを開いたかた、すみません。

でも、とりあえず今年は書かせてください。気づいてはいましたが、プリキュア』の最終回って、なわとびシーズンまっただなかなんですね……。中盤あたりから初めて毎週見た『トロピカル~ジュ!プリキュア』も、ついに最終回でした。


見はじめたころ、「こういうのでもいいんだ……」と感じたのを覚えています。

たぶんそれが、『トロプリ』を見て一番大きかったこと。そして、なわとびで変化につながったことでもあります。

プリキュア』シリーズの歴史は知らないも同然で、南国風の陽気さがモチーフでもさすがに「明るすぎ」じゃないかと最初は思ったのです。でも、「今一番大事なことだから」と迷わず動く主人公のまなつに引っぱられるように、みんながすこしずつ前へ踏みだしていく ―― そんなストーリーだとわかってきたあたりから、この明るさは、いろんな人が本当は声をあげて届けたい「本音」なんだと思いました。


この話でも、ポーズを決めるのは、いつもと違う自分になれる瞬間だと書きました。だれかの目が気になって、そんなこと簡単にはできない。でも、そうやって我慢していった自分は、自分自身をすこしずつ固まりつかせていく。そんな人たちに、本当は心から叫びたいでしょ、明るく跳びはねることが「今一番大事なこと」だっていいんだよ、と投げかけるメッセージに見えました。


自分のなわとびも、そんな明るさに照らされた気がします。

 ―― もっと、自分の書きたいように書いてもいいんじゃない?

最初はブログの中身をすこしずつ自由にして、アルバム目的で Twitter も始めてみました。なわとびオンリーで縛られていたのを、「こういうのでもいいんだ」と変えていった半年だったと思います。

あまり書いてませんでしたが、練習でも、パフォーマンス系の技や動きで遊ぶ時間を増やしてました。 [リリース → ヒーローフィニッシュ] もできるんだなとか、 [TJ → 後ろ回し切りかえ → 背中抜きリリースしながらジャンプ → 次のジャンプで半回転してバックフリーズ(いわゆるサムライソード)] とか……。

なわとびって「こういうのでもいいんだ」とひさしぶりに気づけた半年でした。


その半年を毎週笑顔にしてくれたのが『トロプリ』でした。

何度かオープニングを見るうちに、次々とリズムに乗ってる場面で敵キャラまで笑顔で踊っているのに気づいて、「この明るさはきっと裏切らない」と勝手ながら思いました。最後まで見ようと思ったのは、チョンギーレたちの笑顔があったからです。

まなつが「今一番大事なこと」をしようと決めた過去、あとまわしの魔女が本当にあとまわしにしていたこと、人魚と人間のあいだで揺れたローラの最後の選択 …… テンションの高い中にも、きっちり「今」に向きあうテーマをうめこまれていたと思います。

子ども向けだとしても、もうちょっと踏みこんでほしい軽さも感じました。たしかに子どもにとって、重いシーンは今はわからないものです。でも、その子がいつか思いかえしたときに初めて想像でうめられるように、あえて軽くとどめておいたのかもしれないな、と思っています。


「今」はすべてを与えてくれるわけじゃありません。

最終回で、「今一番大事なこと」をだれよりも追いかけていたはずのまなつが、初めて自分の気持ちに負けるシーンがあります。ときには、自分との約束を守れなくてもいいんだよ、と小さな子たちに伝えているように見えました。あのとき、まなつにとって、泣きじゃくってでも本当に言いたかったことこそ「今一番大事なこと」だったのだと思います。

時間が過ぎて、今が過去になったとき、振りかえって見えるものもあるでしょう。なわとびだって、昔は回数を追いかけるのが一番大事なことでした。魔法のような技がいくつもあることを知って、なわとびを楽しむ時間は僕の生活に蘇(よみが)りました。

僕のなわとびで「今一番大事なこと」があるなら、練習では跳べない技でも楽しんで、ブログではためらわずに書きたいことを書くことです。もちろん、今回のイラストも。

イラスト:太陽の差す砂浜で、波の上で手をつないで満面の笑顔で2人とびをするまなつとローラ。砂浜では、あすか先輩とさんごが回す縄を、みのりん先輩がオープニングみたいにちょっと不器用に両手を上げながらジャンプ。波打ち際にいつもどおり近くにいるくるるん。

笑顔の夏をいつまでも

幸せな半年でした。僕も、トロピカってる瞬間を跳べるように、また縄を手にします。

憧れよ、現実(ほんと)になれ

  ―― 主題歌「Viva! Spark!トロピカル~ジュ!プリキュア」より