とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

759 わたがしとラップ

■ こんなところに回すコツ

今回は「回しかたのこと」。

跳ばない技を学校で紹介することがあります。

クロスフリーズなんかは定番ですが、なわとび好きのクセで思わずリリースをやると、けっこうみんな、目を丸くするんですよね。リリースは、慣れない子がグリップを落として壊すといけないので、なるべくやらないようにしてるんですが、「何かやって!」と言われると、リリースそのものというより、別の技を跳び終えたタイミングでつい……。

その流れで、「グリップを落としても壊れづらいリリース」ということで、「わたがし作り」をよく教えます。(なるべく運動場の土の上で)



教えていると、この回しかたは普通に回すときのいいヒントになるな、と思うのです。


おそらく重要なのは縄の手前半分。

グリップを持ってる側から縄の中央までを回せるかどうかです。

うまく回せないときは、

・手もと(グリップ)だけ動かしている → 縄が動かない
・グリップが上を向いてしまう → 回転方向がブレる

この2つが原因なことが多い気がします。これって、普通に回すときにも起こりがちなことだと思いませんか? わたがしの水平方向を垂直方向にすれば一般的なリリースですけど、さらに前とびや2重とびで想像すれば、うまく回せない子の「手もとの技術」に重なります。

となると、縄をちゃんと動かせているかに話がつながっていきそう。


ここにもう1つ、アームラップ。


これも跳ばない系の技です。慣れるとヒュヒュンと巻きつくんですけど、教えても回しかたがおぼつかないことが多い。腕は動かしていても、縄が動いてないのです。あと、グリップの角度がブレて複雑に巻きつくことも……。

これも縄の中央までを回せているかが1つのポイントですね。

そこが足りないと、回りかたも足りなくて、振った腕になんとかからめるくらいにしかなりません。慣れた人だと小さくすばやく回して巻きつくので、思わずマネしがちですが、最初はちゃんと縄が動くように、大きく回すのがいいのでしょう。

……という話を学んだのは、ふっくんのアドバイスでした。こちらの解説動画でも話されてますね。( 「アームラップ」の練習法やコツの解説・ナワトビライド - YouTube )

わたがしと違って、回すのは垂直方向ですし、もう片方のグリップも持ったまま。通常に近い回しかたです。すばやく回せるようになればあとは勢いで巻きつきます。速い回転の練習にもつながります。


2つの技に共通するイメージは――。

イラスト:イラスト:左半分に男の子のわたがしリリース、右半分に女の子のアームラップ。どちらも手もとから縄の中央くらいまでエネルギーのような光が広がっている。左上に「Cotton Candy」、右下に「Arm Wrap」の文字。

エネルギーを伸ばす感じ?

マンガっぽいですけど、力の伝導は見えない形で見るのも大切です。縄の中央まで「届いてない」感じがすれば、力の伝えかたがおかしいと自分で気づけます。これ、だいたいみんな動きが大きくなるので、「そうそう、縄ってそうやって回すんだよ!」と初めてこちらも後押しするように言える。グリップの角度も、そこで修正したほうが実感しやすいでしょう。

これをいつもの前回しでも同じだと教えて、新しいヒントがその子の中で光ったときが、コツをつかんだ瞬間だと思います。