とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

2023-01-01から1年間の記事一覧

715 どちらの縄で入る?

■ もう1本にためらってしまうなら 今回は「ダブルダッチのこと」。 前回イラストに描いたので、話を1つ。 ダブルダッチって、「手前の縄が回ってきたら跳ぶ」のが入りかたの基本だと聞きます。2本の縄が交互に回っているので、入るタイミングがわかりづら…

714 器械運動のこれから

■ 個人の生きかたにそっていく? 今回は「器械運動のこと」。 体育の器械運動は、やがて選択制になる。 どこかで読んだ話です。どなたかのエッセイだったでしょうか。人によっては危険だから、必修でやらせることはないし、そういう方向に進んでいくだろう、…

713 なぜ交差はズレるのか?

■ フォームからズレていないか? 今回は「交差のこと」。 交差の輪ってわずかにズレますよね。 まっすぐ体の中央(足と足のあいだ)に回ってくるかと思えば、すこしだけ右や左にズレてくる。上手な人の動画を見てもそうです。縄の作る輪には幅があるので、よ…

712 後ろ回しと伸びる縄

■ 意識するから得られる力 今回は「回しかたのこと」。 「意志からつながった人工的な動き」 前回書いた言葉です。縄が自然に回ればいいな、と思っても、実際は自分で動かそうとしなければ縄は回転してくれません。自分で動かして初めて、遠心力や惰性のよう…

711 たこ焼きみたいに回せるの?

■ 自然に回すための支えとは…… 今回は「回しかたのこと」。 自然に回してみたいな、とよく思います。 張った縄がムリなく回る。それだけのことが難しくて、自然に回せるならいろんな技がもっと自由に跳べるんだろうといつも思っています。 自然と言っても、…

710 いちばん初めにあった空

■ 意志と本能、優しさと楽しさ。 今回は「着地のこと」。 ああ、そうなんだ、と思いました。 坂崎乙郎のエッセイでバレエの跳躍は高く跳ぶためではなく、より深く落ちるためだと読んだ。そのあとにつづく話を思い出せないまま、そのフレーズだけが胸に残りつ…

709 見えない交差

■ 体と縄で交差が生まれる 今回は「ゆがみのこと」。 ―― こんなところにも交差が。 と思ったのはいつのことでしょうか。肩や腕の作る横の線と、縄が体に向かってくる縦の線。前後左右上下の3次元で動きを考えたころに、ふと浮かんだ覚えがあります。 左右に…

708 手首は縄が張ってから

■ 張った縄を手首でもうひと押し 今回は「手首のこと」。 手首を使うタイミング。 手首を動かすなら今、という瞬間があります。「縄の形」を感じとれたときと言えばいいんでしょうか。その状態で動かせば、思いどおりに縄が回ってくれる。たとえ、動きの細か…

707 縁石飛行少女

■ 目に映るのはとびたい気持ち 今回は「飛行のこと」。 梅雨は水たまりの季節。 雨が降れば水たまりが残ります。通勤で使っている小道にもそんな場所があって、道の隅にある排水口がしょっちゅう詰まるせいで、小道いっぱいに水たまりができるのです。 この…

706 ジャンプと線分

■ ジャンプは線分で跳んでいる 今回は「ジャンプのこと」。 線には、直線と線分があります。 ・直線:2つの点を通るまっすぐな線・線分:2つの点をつなぐまっすぐな線 ジャンプはまっすぐ。そんなことを何度か書いてきました。直線でまっすぐ真上に跳ぶイ…

705 たかがシンプルロープ

■ されどシングルロープ 今回は「イメージのこと」。 前々回、想像力という言葉を使いました。 なぜそんなフォームで技を跳ぶのか? 想像してみれば、見た目も違ってきます。 趣味でなわとびしてると話すと、多くの人は「2重とびや3重とびを跳んでるんです…

704 ひざの曲げどき

■ ジャンプを崩さないひざの曲げかた 今回は「ひざのこと」。 なわとびを跳ぶときって、ひざを曲げますよね。 ずっと、ひざを曲げるのが早すぎたと思うんです。ひざを曲げるのが早いと、ジャンプが中途半端になります。ジャンプで上に向かう力に、下半身でブ…

703 ルッキズムとなわとび

■ どうしてそのフォームで跳ぶのか? 今回は「見た目のこと」。 ―― なんか気持ち悪い(笑) 昔、TSを見せたときに子どもに言われました。どこかでそう言われる日があるんだろうな、とは思っていました。 TSは背中側で交差を回す技。「手が後ろに回る」が…

702 フットトラップリリース

■ 縄を止めてしまえる安心感 今回は「リリースのこと」。 名称がわからないのでそれっぽく……。 MICリリースを体の前で回して、いったん足に乗せてから、インバースリリース(逆回転)につなげる技のことです。 足に乗せて、逆回転 どこで知ったのだったか…

701 足の下が聞こえる

■ 足の下のイメージを手につなげる 今回は「感覚のこと」。 なんだかホラーのようなタイトルですが……。 足の下は、なわとびだと縄が回っていく場所です。最近は、回した縄が足の下を通っていく感覚をイメージしながら回せていて、思いかえしてみると、これま…

700 縄振る愉しみ

■ 重ねていきたい愉(たの)しい気持ち 今回は「なわとびのこと」。 最近は、なわとびしたい気持ちが落ち着いています。 これを書いている週末は軒下で雨音が続いていて、ひさしぶりに縄を握らない休日を過ごしてます。ゴールデンウィークに1日おきくらいで…

699 交差が難しい理由

■ 縄を広げる方向はどこか? 今回は「回しかたのこと」。 またすこし、実感できた気がします。 前々回、 697 3重とびから4重とびへ では、腕を広げる回しやすさについて書きました。この胸に飛びこんでこい、とばかりに広げているわけではないのですが、縄…

698 跳ぶ、支える、回す

■ まずジャンプ、が大切 今回は「ジャンプのこと」。 前回にからめてジャンプの話です。 3重あやの連続や、予備跳躍からの4重とびで、ジャンプのタイミングがポイントになっていると書きました。タイミングというよりも、「まず跳ぶのを意識すること」と言…

697 3重とびから4重とびへ

■ 予備跳躍と腕を広げる技術 今回は「4重とびのこと」。 だいぶ4重とびを跳べるようになりました。 今でも1回だけです。ただ、3年前に跳べたころから、跳べる日もあれば跳べない日もあるような、ブレの大きい技でした。 実は、明らかに変えた部分があっ…

696 四角い縄の回しかた

■ 動きに見えるこだわりと正確さ 今回は「イメージのこと」。 「杓子定規」(しゃくしじょうぎ)という言葉があります。 融通がきかないこと。「四角四面」も近い言葉です。これ、英語だとスクエア(square)にも似た意味があるらしくて、言語が違ってもイメ…

695 非対称とシーソー

■ フォームの非対称性に引きずられがち 今回は「対称のこと」。 まっすぐな体。 前回書いた話は、体を支えるバランスから生まれた発想でした。バランスというと、「対称」という言葉が浮かびます。真ん中を軸に、左右に同じバランスが展開された姿勢が、対称…

694 股の下で跳ぶ

■ 上半身と両脚をつなぐ要所、股の下 今回は「ジャンプのこと」。 2週間ぶりに練習しています。 年度替わりのこの時期は業務が集中するので、土日の練習をひかえるようになりました。腰痛を起こすと、生活よりも仕事で迷惑がかかるので……。代わりに、軽くラ…

693 みんなちがって、みんなB

■ ひとりひとりのちがうなわ 今回は「チームのこと」。 チームを作りあげる。 単縄を始めたころはいろいろな人のSNSを見ていて、たまにそんなメッセージも見かけました。なわとびでチームってなんだと最初は思いましたが、チームを組んで競う種目もあるし…

692 ナイト

■ 演技者がヒーローなら…… 今回は「ヒーローのこと」。 ―― ヒーローじゃなくて、ナイトだったのかもしれない。 初の男の子プリキュアを見て。 10年単縄を続けたのは、ヒーローへのあこがれがあったからです。演技に使う曲も、かっこいいと思ったゲーム音楽で…

691 サイドスイングはフェイクスイング

■ サイドでなくてもきれいに通るスイングを 今回は「サイドスイングのこと」。 エイプリルフールの縄話です。 サイドスイングとは、体の横で縄を回すこと。そこから体の前に持ってきて跳ぶのが「側振とび」です。サイドスイング単体で見ると、縄を跳んでませ…

690 連続2重とび・地面の安定

■ 着地する体勢が大切な理由 今回は「着地のこと」。 「着地で体勢が崩れるから跳びづらいんだよ」 今年、続けて2重とびを跳ぶのが苦手な子に、こう説明したら、妙に納得してもらえたのを覚えています。目から鱗(うろこ)、と言ったらおおげさですが、見て…

689 ミルナの箱庭

■ 見つめる先は、その人だけの場所 今回は「視線のこと」。 公園で跳んでいると感じる視線。 始めに言っておくと、必ずしも「いや」ではありません。大人の男性がひとりで(しかも単縄のようにちょっと目立つ動きで)跳んでいれば、目にとまるだろうし、周囲…

688 なわとびは準備が面倒な体育?

■ 不ぞろいな縄をどう見るか 今回は「体育のこと」。 3月の授業ももうすぐ終わります。 この時期、いつのまにか体育の時間になわとびを見なくなったなあ …… と毎年思います。授業1時間ずっとなわとび、はないにしても、準備運動の延長で授業の最初だけなわ…

687 ステップ・ア・スキップ

■ スキップはひざ上げが跳ぶタイミング 今回は「スキップとびのこと」。 「スキップしながらできるよ!」 と言って1年生の子が縄を構えました。それはすごい。学校だと、走りながら跳ぶくらいしか見たことがありません。「見せて!」 僕の声に、その子は校…

686 重さを頼りに

■ 勘ではなく実感をつかめる縄 今回は「縄のこと」。 インドロープで後ろあやとびを跳べた子を見て。 後ろあやとびを教えてほしいと近づいてきた1年生の子。使っていたのはたぶん 100均でよく見る白い持ち手に透明色の縄。細かい話はこのあと書きますが、イ…